【デブサミ】Developers Summit 2012 Kansaiに参加してきました
デブサミ初参加!
行って来ました。
私がWebデベロッパではないというのもあるかもしれませんが、今回が初参加でした。
が、参加してよかったです!
というのも、デバイスの多様化やhtml5という新しい言語への変換期である今、開発についてもっと見聞を広めておいて損は無いと感じたからです。
専門的で難しい部分もありましたが、私が参加したセッションで印象深かった箇所をまとめて記録しておきます。
Google:chromeのプロジェクトに学ぶAgileでScaleするソフトウェア開発手法(及川卓也さん)
及川さんはGoogle日本語入力開発者(元Microsoft)ということで、実際のGoogleの開発手法を紹介してくださいました。
以下、手元のメモから抜粋。
1:大規模ソフトウェア開発手法
・大規模プロジェクトの場合、いかにして全体をコントロールするかがポイント。
・工程管理が重要。ガントチャートでの管理。各フェーズで誰が何をやるかを事前に明確にしておく。
・Googleでは1チームが5〜10人の少数。それぞれが独立しているが、全体では情報やテーマを共有している。例)日本初の日本語変換ワードプロセッサのテーマ
・誰でも手書きより早く
・持ち運べる
・どこからでもアクセスできる
という明確な三つのテーマを掲げて開発された。・一定のテスト期間が必要。バグがあっても勝手に修正させない。
全体を見通して、プライオリティの高いバグから着手させる。(他のところでクラッシュが起こる可能性もあるため。)
・リリース時には高い完成度が求められる。=失敗が許されない
・リーンスタートアップして、ユーザの期待通りの製品に完成度を高めて行くのがコスト低くて良い。
・製品の進化:階段状のアップデートからクラウドはバージョンレスの進化へ。2:chromeのプロジェクトにみるオープンソースプロジェクトの今
・2008年にchrome誕生
・chrome vs chromium
chromium:オープンソースプロジェクトの名前
chrome1とほぼ同内容だが、Webkitなど、他のオープンソースプロジェクトの成果物を利用しているのが特徴。ohloh(オーロー):統計データを紹介しているサイト。Chromeについても各種データが掲載されている。詳細はこちらを参照。
Ohloh, the open source network・Chromiumのテーマ: “4S” シンプル・スピード・セキュリティ・スタビリティ(堅牢性)
・コミッター:ソースコード更新の権限を持つ人。プロジェクト推進を目指し、協調性のある人。良き市民。
・OWNERS:ファイルのオーナー
・レビュアー:Webkit Reviewerとして選任され、Webkitのサイトに名前が掲載される。レビューされて始めてコミットされる。
・情報共有ツール:Googlegroup、IRC、Design Docsなどを使う。
すべてブラウザ上で24時間使える。
The Chromium Projectsにリンク・公開されている。・異なる環境から同時に開発していくには、徹底した自動化で対応
Buildbot(Continuous Build) botですべて可視化されている。
Try Server:patchをすべてのプラットフォームでBuildするサーバ。
PatchをSubmitする人がTestの作成も行う。・テストの種類
Unit Test, UI Test, Performans Test, Layout Test.
Testが通らないとPatchをアップロードできない。
Sheriff:Treeを常に健全に保つ役割。
Gardeners:コンポーネントの監視。・自動更新:明示的に自動更新をオフにしない限り、常に最新版がインストールされる。
・リリースサイクル:13週毎のリリース➡6週毎のリリース
思い切り短いスパンに変更。
メリットとして、無理に開発するのではなく、出来なかったものは次の機会にまわせるようになった。
Mozilla:JavaScript最新版事情ー開発者なら知っておきたい次世代JSー(浅井智也さん)
さぁ午後からも学ぶぞー!と意気込んで臨んだセッションでアレですが、立ち見でしたので記録とれてません><
浅井さんのお話しは何度か拝聴する機会があったのですが、 ((Firefox Developers Conference 2012 in Osaka — それ、もう Web でやったらええんちゃう?などですね))相変わらずウィットに富んでてチャーミングな方でした。
内容はJavaScriptの最新動向。
ソースコードを例示しながら紹介しており、私には結構難しかったです。
ゴリゴリJavaScriptを書きまくるプログラマさんにはすごく面白かったと思います。
※追記21:04
浅井さんから本日使用されたスライドがtweetされていましたよ。
GREE:Globalな複数間拠点での共同開発プロジェクトーGREE Platform SDKー(高木佑史さん)
GREE Developer Center(グリー デベロッパーセンター)
・GREE Platform SDKについて
・1スプリント=2週間区切りで進める
・JIRAの運用ルールを向上
JIRAのチケット管理をより定型化・コード管理のためにGitHubを導入
・成果物管理にJenkinsを導入
ビルドの自動化、GitHubと連携・24時間体制のQAを実施
・JavaScriptの有効活用
GAWADAKE(ガワダケ)というHTML5ベースのWebViewアプリケーション向けライブラリ?(ここら辺曖昧です。すみません)
Webベースのアプリケーションでもネイティブアプリ風のユーザエクスペリエンスが可能に。傾向として、米国ではネイティブベースのアプリ需要が多く、日本語ではhtml5ベースが多い。
・グローバル開発で苦労したこと
時差があり、休日が異なる➡リアルタイムコミュニケーションを取りづらい
米国:最適化、最速化が得意
日本語:共通化、互換性が得意
↓
得意分野で役割分担して解決・今後求められるエンジニア像
■Webとネイティブ、両方の技術を持ったエンジニア
+
■インフラを意識できるエンジニア
各国の通信回線、端末の普及状況は大きく異なり、
一つ実装を変更しただけでもバックエンドへの影響が大きい。
+
■ビジネス面を意識できるエンジニア
┗ メリットとリスクを考慮して技術を選択することが出来る
今後求められるエンジニア像、いいですね。
思わず肯首です。
最後の質疑応答では、
Q:コミュニケーション言語はなんですか?
A:英語です。アメリカチームは分かりやすい英語で話してくれ、日本語の勉強会をしてくれたりしています。
Q:連絡手段はなんですか?
A:skypeです。
といったやりとりもありました。
「実はユーザ評価下がってる!スマフォアプリ開発の罠」〜組込みの観点からの解決方法、省電力、UIX〜(杉本礼彦さん)
・携帯アプリを作ってきた
・株式会社BRILLIANT SERVICE代表取締役
・NFCの普及につとめている NFCLAB
NFC QUEST
NFCで水族館の魚にタッチするとスマフォに入るIKESUアプリなど。・消費電力、サーバ負荷、UIを気にして開発する
スマフォで消費電力が大きいもの➡液晶、バックライト、GPSなど
モデム:様々な半導体がパッケージされているスマフォに入っているチップ
ARO(Application Resource Optimizer)
AT&T Application Resource Optimizer (ARO): Free Diagnostic Tool
アプリケーションのリソースを可視化するツール。無料で使える・IP通信を出来るだけまとめて行う。(通信した後にもしばらく通信して、電力を消費しているため)
すみません、途中から難しくてよく理解できていなかったです。
「省電力やUIXを向上させる解決方法として、余計な事をしない!」とおっしゃっていたのが印象的でした。
デスクトップアプリ開発者が押さえておきたいWindows8時代の変革(八巻雄哉さん)
Windows8が実際に動いているところを初めてみましたが、すごくかっこよかったです。
早く8にしたいです!
内容も、どういうサイズだとタッチしやすいかとか、windows8の外観についてなど、デザイナ寄りの内容も多く興味津々でした。
・グレープシティの八巻さん
GrapeCity inc. | グレープシティ株式会社 – Corporate Portal Home
GrapeCity Developer Tools | 開発支援ツール■windows8の特徴:
・7で動いていたものは全て動く
・スタートメニュー:「メニュー」➡「スクリーン」へ
・デザイン変更:角の丸みを取る、透過ゼロなど。但し、サイズは変更無し。
これまでのアプリケーションとの互換性を保つために、1pxも変更していない
・IMEの状態をアプリケーション単位からユーザ単位へ
アプリケーションごとにIMEの状態(ひらがなかローマ字か、など)が変更されていたが、ユーザが一度変更した内容をどのアプリケーションでも保持する仕様になった。・ハイブリッド型PC:Surface スレートとしてもノートPCとしても使えるPCがリリースされる
Surface by Microsoft
・現状:ノートPCのシェア大・今後の動き
(1)タッチ可能なデバイスの普及
NUI:Natural User Interface
タッチとかキネクトとか
(2)ディスプレイの高精細化(1)タッチ可能なデバイスの普及
・デスクトップアプリがタッチを回避する事はできなくなる
タッチ前提の世の中になっていくかも。タッチで対応できない事は修正が必要
①マウスホバーでドロップダウンメニューが出る場合
②ボタンダウンとボタンアップを分けて処理している場合
③小さくてタッチ出来るサイズではない場合・Office2013には「タッチモード」が搭載されている
レイアウトを崩さず、機能が損なわれないように大きくしている。
コンポーネントなどを入れて、拡大縮小出来るようにすれば、既存の製品を作り直す必要が無い。(2)ディスプレイの高精細化
・2015年には4800×2700pxと予想されている・winにはPPI Scalingという機能がある
windows8ではピクセル密度を計算して、自動で規定値を設定してくれる
例)125%サイズに勝手に設定してくれる
あの人の自分戦略を聞きたい!ーデブサミ関西編
「誰の話を聞きたいですか?」という事前アンケートの結果を元に、3名のデベロッパが招かれていました。
各人の自分戦略を10分でプレゼンされていました。
■前川直也さん:エンドロールへのOvertake
・Agile入門書執筆中
・人生のエンドロールに自分の名前をどんなふうに載せるかを意識して生活していく
・自分をOvertake(克服)していく■野崎啓史さん:ふつうのプログラマの自分戦略
・株式会社アローラ
・10年後もプログラマであるために、無理しない=がんばらないこと。人や自分の年齢を気にしない。■中村洋さん(デザインと技術のフェンリル – フリーソフトでユーザーにハピネスを):
@yohhatu
DevLOVE関西 11/10(土)
DevLOVE サイト・人の嫌がる雪かき的仕事も進んでやる→自分がわがままを言った時に通りやすくなるかもしれない
・いつ何の仕事が振られてもいいように常に勉強しておく
・人と会った時に、何か新しい「お土産」を渡せるようにする (例:新しい技術の話や、新しい嗜好など。前と同じではつまらない)
登壇したプログラマさんの意識の高さに刺激を受けました。ちょっと勇気と元気が湧きました。
あと、進行役の西 丈善さんが面白かったw
しょっぱなから噛み噛みで登場したり、各人の登場時に流す映像(手づくり!)のBGMのチョイスがヲタすぎたり ((アニソンやボカロ曲w))で、かなり笑いました。
ありがとうございました!