カテゴリー: ノンフィクション

人は人を殺せる。でも本当に人を殺していいの?―「弟を殺した彼と、僕。」

本作は、「半田保険金殺人事件」 ((1984年に発覚した殺人事件。保険金目当てに、共謀した2名により3名の命が奪われた。そのうちの1名が著者の弟である原田明男さんだった。))の被害者遺族(兄)により書かれた、ノンフィクションである。 「死刑制度」という既成概念に疑義を抱く 長谷川敏彦君は、僕の弟を殺害した男です。 「大切な肉親を殺した相手を、なぜ、君付けで呼ぶのですか」 ときどき質問されます。質問する人に僕は、聞き返したい気持ちです。 「では、あなたはどうして呼び捨てにするのですか」 彼が弟を殺したことを知る前から、僕は、彼を君付けで呼んでいました。弟を殺したと知り、彼をどれほど憎んだことでしょう。 「あなたは、僕が彼を憎んだほどに、人を憎んだ経験がありますか」 質問者には、こうも聞いてみたいものです。それともこう聞きましょう...